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エネルギー資源の枯渇や大気汚染等の環境問題への対応 策の一つとして近年,省エネ技術の研究開発が活発に進め られている.その中でも,流動中に高分子や界面活性剤を 添加することで得られる乱流摩擦抵抗低減 (DR)効果(Toms 効果)を利用するものは,特別な外部動力を必要としない ことから流体輸送の高効率化の有望な省エネ技術として挙 げられる.高分子と比較してポンプ等による機械的劣化の 影響を受けにくい界面活性剤の DR効果については,水溶液 の場合に関してこれまでに数多くの研究が報告されており, 著書 やレビュー にまとめられている.また,熱輸送溶 液をポンプで循環させて熱交換を行う地域冷暖房システム において界面活性剤を DR剤として用いる実用化研究も並行 して進められている.しかしながら,寒冷地においては熱 輸送溶液の凍結防止のために不凍液が添加されていること が多く,これらのシステムへの界面活性剤の効果的な適用 には,水溶液での知見だけでなく不凍液添加水溶液におけ る DR効果の解明が必要であると言える. Zhangら は,一般的な不凍液の主成分として用いられる エチレングリコール (EG)水溶液において陽イオン性界面活 性剤(エソカード O12,O13)を添加することで,最大 70 % 程度の抵抗低減率が得られることを明らかにしている.ま た,中村ら は,同じく不凍液の主成分であるプロピレン グリコール (PG)水溶液における陽イオン性界面活性剤(エ ソカード O12)の抵抗低減率は水溶液における場合よりも小 さくなることを報告している.Weiら は,EG水溶液に両 イオン性界面活性剤(オレイルトリメチルアミニミド)を 添加した場合の DR効果について調査し,溶液温度 25 oCに おいて最大 80 %程度の抵抗低減率が得られることを明らか にしている.春木ら は EG水溶液および PG水溶液に非 Drag Reduction of Nonionic Surfactant in Ethylene Glycol Aqueous Solution at Normal Temperature