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1.は じ め に 最近,誘 導モ ータの 制御法 として,速 度 センサを用 いない方法が盛 んに研究 され,実 用化が試 み られてい る。 この方法 で所 要の速度 情報 を得 るには,利 用可 能 な信号 よ りこれを同定せ ざるを得 ない。速度 の精度 良 い同定 には,一 般 に精 度良 いモー タ電気定数 が必要 と され る。特 に,二 次抵 抗(ま た は二次 時定 数)の 誤 差 は,ロ 一タ速 度の同定法 あるいはモータの制 御法 によ っては,同 定精度や制御性能 に大 きな影 響 を与 えるた め,こ れを速度 と同時に同定す ることが望まれて きた。 ところが,二 次抵抗の速度 と同一原理 による一斉岡 定は不可能 とす る考 えが示 され てい る(1)。また,楊 ら は,MRASの 技法 を用 いた 同一次元 適応 観測 器 を利 用 したセ ンサ レスベ ク トル制御 において,二 次抵抗 に 誤差が存在 しても,一 次電流 はその指令値 に,二 次磁 束推 定値 はその 真値 に収束 しうる可能 性 を論 的根 拠 に,定 常状態で は二次抵 抗の誤差 を補正 するための情 報が得 られ ないこ とを主張 してい る(2)。 一方 ,久 保 田 らは,楊 らと同様の構造 の適応 観測 器 を利用 しなが らも,二 次抵抗 と速度 の一斉 同定 の可能 性 を同 定法 と ともに主 張 してい る(3)。更 に,上 町 ら も,同 定法 とこれ に併 用 された制御法 は異なるが,一 斉 同定 の可能性 を主張 してい る(4)(5)。これ らは,そ の 有用性 をシ ミュレー シ ョンで しか示 し得 ていないが, 前者 の主張 に対峙 す る ものである。 本 レターは,こ れ まで 同定法,制 御法 を限定 して個 別 あるいは煩 雑曖昧 に議論 されて きた上記の一斉同定 問題 に対 し,同 定法 や制御法 に依存 しない高い一般性 を有 ししか も簡単明瞭 な解 析を与 え るもので ある。 2.回 路方程式 と基本性 質 誘 導 モー タの挙 動 は,固 定直 交基 底 に基 づ くな ら ば,次 の回路 方程 式で表現す る ことが できる(6}。 (1)

A Unified Analysis on Simultaneous Identification of Velocity and Rotor Resistance of Induction Motors.