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作業環境測定においで,有 機溶剤蒸気濃慶 の測定に活 性炭管法が採用 され,最 近広 く利用 され るようになって きた. 活性炭管を胴いる場舎の測定精度は,有 機溶剤蒸気に 対す る捕集率よ りも,む しろ脱着率に左右 され ることが 多 く,測 定精度向上 のためには,脱 着率を高める必要が ある. 一般に ,活 性炭管 に捕集 された試料溶剤の脱着には, 二硫化炭素(CS2)が 広 く利用されてお り, CS2で 脱着率 の低 い試料溶剤に対 しては, CS2に 極性溶媒を数パーセ ン ト添加す るとか,極 性溶媒を単独に使用 して,脱 着率 を高め る方法が報告されている1~3). 脱着溶媒の選択は,試 料溶剤が1種 類の場合は比較的 容易であ る.し か し,一 般に作業環境で捕集 され る試料 は混合溶剤が多 く,また未知試料の場合, FID-ガ ス クロ マ トグラフ(GC)分 析において,試 料成分 と脱着溶媒 の ピークが重複す ることも考 えられ,実 際問題 として,そ の選択は難 しい. そのようなことか ら本報 では, GC分 析法で,比 較的 ピークの妨害が少ない脱 着 溶 媒 と し てCS2と 精製水 (H2O)に 着 目し,両 者を組み合わせた二相脱着法4)に つ いて, CS2単 独 では脱着率の低い有機溶剤の脱着率の向 上を 目的に検討を行い,合 わせて混合溶剤への応用を試 みた. 実験方法 実験に供 した活性炭管は,内 径4mmの ガラス管に20 ~40メ ッシュのPittsburgh PCB活 性炭を100mg充 てん した もので,脱 着試験のための試料管は,こ の活性 炭管にNIOSHで 検定に用 いている直接添加法に したが って,試 料溶剤の既知量を添加 して作成 した. 試料溶剤の脱着は,試 料管を開封 して,活 性炭をパイ アルびんに移 し, CS2 2mlを 加え,次 いで直ちにH2O 2mlを 加えて良 く振盪混和 し, 2時 間放置 して行 っ た (これを二相脱着法と称す).こ のCS2, H2O両 液相中 Table 1. Desorption efficiencies of organic solvents using two-phase desorption method.

Two-phase desorption method for measurement of adsorbed organic solvents on charcoal tubes.