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京都府下W町の20∼74歳の女子183名を対象に尿中NaCl量と食生活の状況を調査し,その結果に基づいて食生活状況調査結果から食塩摂取傾向の高い群と低い群を判別する方法を験討した。1.食生活状況調査の21項目で年齢階級間に差が認められたのは漬物と塩干魚の摂取頻度と味付けの好みのみであった。24時間尿中NaClは年齢階級間で差がなかったが尿中クレアチニンは若年齢階級で多い傾向であった。2.尿中〔NaCl/Cr〕を個人の食塩摂取傾向を示す指標値として用いて対象を低値群(A群),中等値群(B群),高値群(C群)に分類した。この3群を外的基準,食生活状況調査の21項目と年齢階級の計22項目を説明変数として数量化分析II類を適応したが,正判別率は低かった。そこで,A,C2群のみを対象として同様の分析を行ったところ,正判別率は83%であった。3.A,C2群についての分析で得られたカテゴリーウェイト並びにこれを簡略化したカテゴリーウェイトを用いて算出した塩分スコア2,3は,従来用いられてきた塩分スコア1に比べて,尿中NaCl量,尿中NaCl/Cr値と高い相関を示した。また,塩分スコア2と3の相関は0.98と非常に高かった。すなわち,塩分スコア2,または3は個人の食塩摂取状況を把握するのに有用と思われる。4.塩分スコア2,3の算出に関与した調査項目は15項目で,従来用いられてきた食塩摂取に関与する5項目の他に,食パターンに関与する10項目が含まれた。この結果は,食塩摂取に食パターンが関与していることを示唆している。

A method for estimation of salt intake from the results of a food frequency questionnaire.