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1 0 M:66 cases 1 0 F:57 cases はじめに 岡山市近傍(岡山市,倉敷市,玉野市,都窪郡, 備前市)の市中肺炎におけるQ熱肺炎の頻度を検 討したので報告する. 対象及び方法 1.対象 1999 年 9 月から 2000 年 8 月までに川崎医科大 学附属川崎病院呼吸器内科で入院加療を行った市 中肺炎患者 123 例,平均年齢 71.8±11.7 歳(42 歳~90 歳),男性 66 例,女性 57 例を対象とした. 2.方法 鹿児島大学医学部細菌学教室において Coxiella burnetii IF 法を用いた患者血清抗体価を入院時 と入院 2週後から 4週後のペア血清の測定を行っ た. 結 果(Table1) 1.123 例のペア血清において有意な抗体上昇 例は 0例であり,Q熱肺炎の症例は認められな かった. 2.32 倍の抗体保有者は 2例で保有率は 1.62% であった. 考 察 Q熱は Coxiella burnetii の感染によっておこる 人畜共通の熱性疾患である.現在,ペットの流行 などから,市中肺炎での C. burnetii 感染の関与が いわれている.本邦における報告においてQ熱 肺炎の頻度として岐阜大学で 18.8%,名古屋大 学は 16%と高い頻度を報告しているが,名古屋 大学関連施設では 0.0%,北里研究所では 1.5 %,東北大学 1.25%と報告しており,我々の検 討においても抗体価の上昇を示した症例は皆無で あった.地域特異性も考えられ,岡山市近傍にお けるQ熱肺炎の頻度は極めて少ないことが示唆 された. 今回の検討では入院時と入院 2週後から 4週後 のペア血清を測定しており,宮下らの Q熱肺炎 症例においては,8週目以後に抗体価の上昇を認 めており,検討を要する点と考えた. また,我々の症例は,入院を要する市中肺炎患 者対象であり,名古屋大学の報告では感冒の約 20 %が本菌によるものとしており,感冒患者や外 岡山市近傍の市中肺炎におけるQ熱肺炎の頻度

Incidence of Q Fever Pneumonia in Community Aquired Pneumonia Around Okayama City