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共鳴安定性 のた め弱 い酸性 を示す1)。 同様 に,2-及 び 4-ア ルキルピリジンや アル キルキ ノリン の側鎖 の α-位 のプロ トンも窒素原子 の電子吸引性及び環 の共鳴安定性 のため弱い酸性を示 す2)。 したがって,こ れ らの アザ ア リール(含 窒素複素環)化 合物の側鎖 の α-位 のプロ ト ンは強い塩基 によって引 き抜かれ てカルバ ニオ ンを生ず る。このカルバニオンは,例 えばカルボニル化合物 と反 応 してオレフィンを生ず る縮合反応3)や 溶媒が プロ トン 供与性 の 揚合にはH-D4)(あ るいはT)5)交 換反応 が 起こる。また,2-メ チル ピリジンの側鎖 メチルのプ ロ ト ンは金属ナ トリウムや カリウム6)あ るいは リチ ウム(フ ェニル リチ ウム として)7)と 交換が起こる。 こ の よ う に,ピ リジル基や キノリル基 など芳香環の骨格 に窒素原 子 をもつアザア リール化合物 の側鎖の α-位 のプ ロ トン が酸性であることか ら,ア ザア リール基 を もつ化合物 の 脱離反応が期待 され るが今 までに全 く報 告はない。 他方,上 記 の縮合やH-D交 換は酸性条件下 で も起 こ ることが知 られている。2-メ チル ピリジンや メチルキノ リンと芳香族アルデ ヒ ドとの縮合は 塩化亜鉛触媒8)に よ って起 こる。 また,2-メ チル キノ リンとジュー テ ロアル コール(ROD)と のH-D交 換9),ジ ューテ ロ塩酸 によ る2-メ チル ピリジンのH-D交 換10)も報告 され てい る。 しか し,有 機 酸(カ ルボン酸 など)を 触媒 に用い たH-D 交換 は知 られていない。 さらに,酸 触媒に よる脱離反応 に関す る報告 もない。 本 稿では,こ の新 しいアザア リール基 ・カルボ ン酸系 で著者が行 った脱離,H-D交 換,縮 合 ・付加 反応 につ いて の研究 を紹介す る。 1・2 脱 離 反 応 脱離反応 は有機化学 の分野 で最 も基礎的 な反応 の一つ に挙 げられ今 まで に数多 くの電子吸引基が研究 され てい る11),12)にもかかわ らず,ア ザア リール 基 を 電子吸 引基 にもつ化合物 に関す る報告はない。そ こで,著 者は基質 として1-(p-ニ トロフェニル)-2-(2-及 び4-キ ノ リル) エ チル=ア セター ト(〔1a〕 及び 〔1b〕)を 合成 して,そ の脱離反応 について検討 した。その結果 表-1の よ うに エ タノール 中では 酢酸ナ トリウム触 媒 によ り 〔1〕の脱 離 は起 こらないが,種 々の酸,塩 基(KOH)が 起 こるこ NArCH 2CHArNArCH=CHAr+AcOH (1)

Studies on Side Chain Reactivity of Aza-Aromatic Compounds Catalyzed by Carboxylic Acids, and Synthesis of Sphingolipid Bases and Their Properties