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近年,農業,農村にかかる施策のめまぐるしい動きを 背景に,農村計画学会誌においても,様々な議論が交わ されている。その中には農村計画研究の蓄積への積極的 な評価や,あるいは反省への言及があり,農村計画研究 にさらなる期待が寄せられていることを知ることができ る。 一方,農村計画学会誌の中でも論文特集号をめぐって は,近年,投稿数の減少,不採択率の上昇により掲載数 が減少傾向にあり,期待の大きさに比して学術研究論文 という形での知見の積み重ねに,数においても,後述す るが質においても問題を抱えている側面がある。 こうした事態に対し,問題意識を共有し改善の途を探 るために,2014 年度秋期大会(宮城大学)においてミ ニシンポジウム「緊急企画!農村計画学会の論文を考え る」が開催された。そして,そこでの議論を踏まえ,論 文特集号の応募要領に二つの変更が加えられることにな った。一つは,農村計画学会誌論文特集号に設けられて いた二つの審査分野のうち,計画・デザイン系を廃止し, 農村計画学会投稿規程(2013.4.1施行)で示される論文(査 読付)に,投稿区分を一本化することにした。もう一つは, 短期間の論文審査によりあと一歩採用に及ばなかった応 募論文の,学会誌 1~ 4号への掲載の途を開く,継続審 査の導入である。とりわけ,前者の変更については, 今回の論考テーマに関連し,なぜ計画・デザイン系の廃 止なのかという疑問が提示されている。 今回,論考執筆の機会をいただいたことから,変更の 経緯や理由を述べることにより,農村計画学会誌論文特 集号の論文にどのような期待を込めたのかについて説明 したいと思う。また,それを素材とし,農村計画学会に おける知見の重ね方について私見を述べることにした い。なお,本稿で述べることは,ミニシンポジウムや理 事会における議論,あるいは第 17 期研究査読委員長を 務める中で関係する先生方と議論したことを踏まえつつ も,筆者の個人的な見解を多く含むことを断っておきた い。

How to Accumulate the Knowledge from Rural Planning Research as the Association of Rural Planning