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製造業において,ものつくりを支援する計算機ソフトウ ェアとして,CAD(計算機支援設計),CAM(加工), CAE(シミュレーション,最適化),CAT(計測)などが 日常的に使われるようになってきている.経済統計によれ ば,これらソフトウェアのわが国における市場が,対前年 比 10% で成長しており,2007 年度の売り上げが 3000 億 円に達すると見込まれるという.この数字からも,ソフ トウェアがものつくりに果たす役割が確実に拡大している ことが見てとれる. 一般にソフトウェアは海外製品が圧倒的に強いといわれ ている.Windows や Linux などを引き合いに出すまでも なく,米欧で開発された多くのソフトウェアがわれわれの まわりで日常的に使われている.情報を扱うソフトウェア は,インターネットの発展とあいまって,国家や地域など を越えてグローバル化するのが必然ともいわれる. 日本の製造業で使われているソフトウェアについてもそ れは当てはまり,欧米製が多い.しかし,日本で開発され て海外へ出ていくソフトウェアもあると聞く.日本の強い ものつくりを考えれば,日本発の強いソフトウェアもあっ て,それがグローバル化するのは当然とも考えられる.で はその実態はどうなのだろう.それを明らかにする,とい うのが本解説に与えられた課題である. これは興味のある課題であるが,関連する多数のソフト ウェアベンダーが存在する現状で,その情報をもれなく捕 らえることは不可能である.そこで,CAD/CAM,シミ ュレーション,最適化,CAT の分野を取り上げ,ソフト ウェアの開発と海外展開を手がけてきた下記 4社にインタ ビューをして,各社のグローバル化の現状についてお聞き することにした.以下は,インタビューの内容を,著者か らの質問(Q:で表示)と各社からの答え(A:で表示) として対話形式にまとめたものである.

Globalization of Software for Supporting Design and Manufacture in Industry