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工業製品の操作性や安全性などの評価では,どのような 人体構造をした人が最も操作しにくいのか,を明確にする 必要がある.即ち,形状の個人差を統計的に把握し,それら の結果を反映させた網羅的な解析が必要となる.そのため には様々な形状の有限要素モデルを作成する必要があるが, 全てを手作業で作成することは効率的でない.そこで CT 画像から組織の抽出を行い 4面体要素の有限要素モデルを 構築する手法が提案されている .しかし,この手法では 4 面体要素で骨部にしかモデルを構築できず,コントラスト の低いMR画像には適用できない.また解析速度・精度を 考慮すると 6面体要素が望ましい.一方,形状の差異を統 計的に分析するために有用な手法 2) が提案されているが, この手法を用いて形状の解析を行うには,多くの相同なモ デルを作成する必要がある.この手法では予め特徴点を取 得し,それらを作成する有限要素モデルと対応付けしなけ ればならないので,多くの時間を要する.そこで本稿では, 手指形状の個人差を基準指からの変位場として計算し,そ の結果に主成分分析を施す.得られた主成分の重み付き線 形和によって基準モデルを変形させることで,統計的にあ り得る形状の有限要素モデルを迅速に生成する手法を提案 する.

601 Fast Generation of Possible Finger FE Model Using Individual Difference of Geometry