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1.ア ンケー トおよび聞き取 り調査の結果:問1は 現 在の状況,お よび現在 と比較して10年 前はどうであっ たか,に 関する質問である.10年 前はそれ以前 と比べ て 「やや少ない」か 「ほぼ同じ」であったが,現 在は以 前 よりも 「非常に少ない」の答えが著 しく増 していた. 問2で は,86.7%が 「イノシシは減った」 と回答 した. 減った理由の1位 は 「餌不足」(51.9%),2位 は 「乱獲 のため」(23.1%),3位 は 「病気(皮 膚病)に よる死亡」 (25.0%)で あった.問3か ら,生 息地は畑周辺,林 道, 原生林が多 く(32.1~20.1%),沢,草 地,二 次林,伐 採跡地,海 岸は少ない(6.3~2.5%).集 落の後背部か ら山地部に広がるシイを主とする広葉樹林の原生林に生 息して林道や畑にも出没 し[7],秋 か ら冬にはシイの実 を求めて原生林内で生活する[10].そ の生息の場所は, 今回のアンケー トおよび会員談の 「冬場の猟期にはシイ 類の実の多い森林中にけもの道ができてわな猟が容易に なるが,夏 場は複雑な動 きになり困難になる」か らも確 認された.問4か ら,狩 猟は笠利町以外の全地域で行わ れてお り,1995年 の調査成績[7]と 同様の傾向が認め られた.狩 猟場所として名瀬市と瀬戸内町が多いのは, 「捕獲頭数は登録地区で申告 した数の集計である(県 担 当者談)」 ためで,生 息密度 とは必ずしも 一致 していな いと考えられる.問5で は体格が以前よりも小さくなっ た(67.1%)と いう答えが多 く,大 きくなったという回 答は皆無であった.狩 猟統計には性別,体 重,年 齢など の記載がないため体格が小 さい理由は不明であるが,捕 獲個体の若齢化や発育不良が推測された. 2.1965~97年 の狩猟統計と聞き取 りによる調査: 1956~64年 の資料には狩猟免許登録者数のみで,捕 獲 頭数の記録はない.1965~66年 は奄美諸島全島の統計 のみで,奄 美大島本島の個別の統計があるのは1967年 以降である.1967~72年 は捕獲頭数だけで,有 害鳥獣 駆除(イ ノシシ)頭 数の資料があるのは1973年 以降で ある.狩 猟免許登録者数は1956年 以降資料があ り,甲 種はわな,乙 種は銃による狩猟許可である. 奄美大島の総面積は819.53km2,耕 地面積は3%で, 全島の85%が 森林 と原野で大部分が広葉樹天然林であ る.林 業で広い面積の皆伐が行われ伐採跡地は植林され て針葉単樹林 となり[9],森 林の変化により生息地環境 は悪化 した(会 員談).1970年 には南部の瀬戸内町で豚

Questionnaires and Hunting Statistics for the Habitation of Ryukyu Wild Boars in Amami Islands